カンバーランド長老キリスト教会日本中会

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暴力によって思い通りにしようとする行為に反対します

私たちが住むこの世界は、現在も、暴力が横行しています。

2020年6月30日、香港でイギリスからの返還後、一国二制度の崩壊に不安が高まった中、中国政府は、香港での反体制的な言動を取り締まる「国家安全維持法」を決定しました。国家による取り締まりが厳しくなった結果、暴力により多くの市民の命が奪われました。
2021年2月1日、ミャンマー国軍はクーデターによってミャンマー全土を掌握し、民主的に選ばれたアウン・サン・スー・チー国家顧問率いる政権を転覆しました。1年半以上経った現在も国軍による市民への暴力が続いています。
2022年2月24日、ロシアがウクライナに軍事侵攻を始め、ウクライナの大勢の市民が国外へ避難しています。ウラジーミル・プーチン大統領により軍事侵攻が今も進められています。また、西側の武器供与もロシアの侵攻と同様に極めて大きな問題です。これらの問題は、自分(自国)の思いを優先し、暴力という手段を用いていることに問題があり、受け入れることができません。
2022年7月8日、安倍晋三元首相が参議院選挙のための街頭演説中に銃撃を受けて死去しました。そのことにより、「旧統一協会」と自民党の癒着が白日のもとにさらされることになりました。「旧統一協会」の反社会的行為に私たちは反対しますが、銃撃という暴力的手段を用いたことには問題があります。
米軍基地問題も、沖縄ばかりに米軍基地を押し付けることは、日本政府による暴力です。
これらのことはすべて暴力によって現状を変えようとする行為です。

私たちカンバーランド長老キリスト教会日本中会は、「平和を造る人々は、幸いである その人たちは神の子と呼ばれる」(マタイによる福音書5章9節)という主イエス・キリストの言葉に従い、どのような問題であってもその解決に暴力(武力)を用いることに反対します。
また、私たちカンバーランド長老キリスト教会の『信仰告白』6.31は、「契約共同体は、貧しい者や虐げられた者、病める者、困窮している者を探し求められたキリストの主権を表明する。教会は共同体として、あるいはその教会に属する個々人として、暴力の犠牲にさらされているすべての人々を擁護する。また、法律や社会によって人間以下の扱いをされているすべての人々を擁護する。キリストは彼らのために死なれたのである。すべての不当な法律や不正な事柄に対して、反対するだけではなく、善をもって悪に打ち勝つキリストの道を具現する態度や行動を積極的に支援すべきである」と明記します。ここに、主イエスに従い、暴力にさらされている人々を擁護するにあたり、善をもって悪に打ち勝つ姿勢と行動が示されています。

これら『聖書』の言葉と『信仰告白』の宣言から、私たちカンバーランド長老キリスト教会日本中会は「暴力によって思い通りにしようとする行為」に反対します。

2022年11月23日
カンバーランド長老キリスト教会日本中会
第92回定期中会会議

暴力によって思い通りにしようとする行為に反対します(PDF形式でダウンロードできます。)

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