カンバーランド長老キリスト教会日本中会

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中会決議「平和を実現するために-テロにも、武力報復にも「参戦法」にも反対する-

中会決議

平和を実現するために
–テロにも、武カ報復にも、「参戦法」にも反対する–

2002.2.24
カンバーランド長老キリスト教会日本中会

「平和を実現する人々は幸いである、その人たちは神の子と呼ばれる」(マタイ 5:9)
私どもカンバーランド長老キリスト教会日本中会は、昨年 9月 11日に米国で起きた「同時多発テロ」に大きな衝撃を受け、深い悲しみのうちにこの事件で亡くなられた多くの方々に深い哀悼の意を表明し、今も心身ともに傷ついている人たちの一日も早い回復をお祈りいたします。また同時に、テロへの軍事的報復攻撃によって、傷ついたアフガニスタンの多くの民衆の困窮を私どもの祈りとし、必要な援助と祈りを捧げます。

私どもは、いかなる政治的目的があろうとも、どんな宗教的信条によろうとも、暴力をもってある思想や信条を実現しようとするテロ活動を認めません。今回の「同時多発テロ」を引き起こしたとされるグループないし個人に対しては、綿密な捜査の上、その結果を公表しつつ、個人の人権を重んじ、法によって厳正な対応をすべきであると考えます。

しかしまた、テロ活動にはなんの関わりもない民衆を結果的に苦しめることになった米国、英国等によるアフガニスタンへの戦争行為および、それを支持する日本政府のいかなる法案や行動にも賛同することは決してできません。私どもは、武力報復がテロ根絶の方法であってはならないと考えます。今まで世界で起きてきた戦争の惨事を見つめるとき、どのようなかたちであっても問題解決に武力を用いることは、民衆を巻き添えにし、難民を生み出し、女性や子ども、お年寄りに至るまで大変な苦しみを与えるたことは明らかだからです。

むしろ、テロの問題の背景には「貧しい者や虐げられた者、病める者、困窮している者」「暴力の犠牲にさらされている……人々」「法律や社会によって人間以下の扱いにされている……人々」(カンバーランド長老教会信仰告白〔以下『信仰告白』〕6.31)の絶望的状況があることも理解することが必要です。また、「基本的な人間の尊厳を否定する政治的、経済的、文化的、人種的抑圧状況に反対し、抵抗し、変革を求めて」(『信仰告白』6.30)いくことこそが、本質的にテロの根絶につながり、平和を真に実現することだと信じるからです。

私どもはそれゆえに、戦争加害者となりうる、昨年10月に国会で成立した「参戦法」と呼ばれる法律(「テロ対策措置法」、改定「自衛隊法」、改定「海上保安庁法」)に反対します。これらは、聖書の教えはもちろんのこと、日本国憲法の前文および九条に明記された平和主義に反するものであり、結果的には民衆の困窮と抑圧を生み出すことになるからです。

私どもは、このような状況において、過去に日本の教会が犯してきた過ちを繰り返すことなく、平和を実現するために善をもって悪に打ち勝つキリストの道を具現する態度や行動を積極的に支援していきます(『信仰告白』6.31)。私どもは、抗議のしるしとして、祈りとともに必要な発言と具体的援助と非暴力を掲げて「平和を実現するために」限りなき
努力を続けます。平和の神が私たちの決意を祝福してくださいますよう祈ります。

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